空が秋の色をしていて、はじめてみるクロアチアの空の色だった。澄み渡っていて薄い水色に、雲は低くて、木々は茶色や赤に色づいていた。毎日雲ひとつなく晴れてた夏が過ぎると天気がぐずつくようになって、一度リセットされてからの晴れ間は感度がとびきり高い。

 

サンダルを片付けて靴を出し、キャミソールとヒートテックの置き場を入れ替えて、室内から外へ飛び出すときは1枚羽織って、おろした髪を揺らす風は運動会のようで、外気の入るお風呂は寒い。ひざから下を布が覆ってる、長ズボンの感触はまだ余裕のなかった春のまま止まっていて、ちゃんと過去になっていることに安心する。焼いたマロンの季節がもうすぐ始まる、と秋が好きな彼女が言う。わかりやすい秋への切り替え。